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高齢者の年齢による物忘れ?認知症?見分けるポイント

高齢になると物忘れが出てくると思います。あまりにも多いため「認知症になった?」と思う方も多いのではないでしょうか。今回は、ただの物忘れなのか、認知症の始まりかわからない時の見分けるポイントをお伝えします。

1.認知症とは?

「自己認識はないものの、家族に勧められて病院で診てもらったら認知症と診断された」という話を聞いたことはないでしょうか。認知症とは、脳細胞の萎縮、働きが悪くなる等で記憶や判断力が低下し、日常生活がうまく行えなくなる病的状態です。単なるもの忘れとは異なり、れっきとした脳の病気とされています。

2.年齢による物忘れか、認知症の始まりか見分けるポイント

認知症の原因としてはアルツハイマー病や脳血管障害によるものが挙げられます。一度進行すると回復が難しい事から早めの検査を勧められますが、年齢を重ねると「ぱっと名前が出てこない」「うっかり忘れてしまった」という事もよくあるものです。そこで、年齢による物忘れか、認知症の始まりか、ほんの一例ではありますが見分ける簡単なポイントをご紹介します。

 
(1)メモしたこと自体を忘れている。

買い物に出かけた際、「何を買うか書いたメモを家に忘れてしまった」「家に帰ってからポケットにメモを入れていた事を思い出した」という場合は年齢による物忘れの可能性が高いといえます。認知症の場合は短期記憶の著しい低下から、「これは自分の字のような気がするけれど、書いた覚えがない。何だろう?」と、メモしたこと自体を忘れてしまうのです。複数回そのようなことがあったら、一度受診することをお勧めします。

 
(2)アナログ時計が書けなくなる。

高齢者自身の視界にアナログ時計がない状態で、「10時10分のアナログ時計を書いて」とお願いしてみてください。時間は自由に設定していただいて構いません。〇時〇分と中途半端な時間を書いてもらい、文字盤の数字と長針短針が正しく書けていれば問題ありません。文字盤の数字の場所がおかしい、長針短針がない、かなりの時間(10分以上)を要するなどがあれば、少し心配な状態です。これは時計描写テストといい、視覚の空間認識や言語理解など複数の認知面の機能を評価する手段とされていますので、ご自分でも定期的にお試しされる事をお勧めします。

 

(3)専門職から見た意見を受け止める。

高齢化の加速に伴い、健康的に年齢を重ねる「健康寿命」が重視されるようになりました。お茶会や体操教室など、自治体や行政が主催で行われるものも多くあります。介護や福祉の専門家が常駐している事も多くありますので、一度気軽に参加してみましょう。

 

また、健康長寿のお花遊びサロンを活用するのもお勧めです。ただ花を飾る、アレンジするだけではなく、花*コミュニケーターという老年学や心理学、健花学などの専門知識を持ったインストラクターがアシストします。花を介して定期的に言葉を交わす機会を持つことで、本人の小さな心の変化や想いにも気づいてもらうことができます。

 
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3.高齢者の年齢による物忘れか認知症の始まりか。

年齢による物忘れと認知症の始まりを見分けるポイントをご紹介しました。

認知症と診断をされても一人で生活できているという方も多く、ご自身や周りの方に困る事がなければ神経質になる必要はありません。何よりご本人が幸せに生活できている事が大切です。本人に自覚がありながら、「周りに迷惑をかけまいと困っている事を言い出せない」「プライドから認知症である事を言い出せない」という事が起きていないかを常に気にかけ、今回ご紹介したポイントで状態を確認してさしあげてください。