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シニア世代が元気に冬をのりこえるための食生活

0.シニアに最適な食生活とは?

個人差はありますが、ほとんどのシニア世代の場合、食事量はだんだんと減少します。そして、気づかない間に低栄養になっていることがあります。必要な栄養素が十分補えていない状態で生活していると、感染症だけでなく、骨粗しょう症や認知症のリスクも高くなってしまうのです。
加齢による内蔵機能の低下などは、ある程度仕方がないことですが、工夫次第で少ない食事量でも健康的な食生活は実現できます。まずはシニアに最適な食生活を送るためのポイントについてお話しましょう。
 
(1)食事量が増やせなければ質を高めよう
食事の量が増やせないなら、質を高めましょう。出来るだけ、栄養価の高いものや栄養バランスの取れた食事を心がけてください。
ご飯やパン類、めん類などに多く含まれる炭水化物、卵や肉、魚、大豆製品などのたんぱく質、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な緑黄色野菜などを1日3食の中でバランスよく摂りましょう。
例えば、主食・副菜・具だくさんの汁物という献立はいかがですか。おやつはヨーグルトやチーズ、フルーツ、栄養価の高いゼリーやプリンなどがおすすめです。
 
(2)適度な運動
バランスのとれた食事とともに大切なのは、適度な運動です。一日中家の中で、ほとんど動かなければ、お腹が減らずに食事がしっかりと食べられません。ウォーキングやラジオ体操などの簡単な運動など、無理のない程度に体を動かせば、自然と食欲が出て、気分転換にもなります。
寝たきりや骨粗しょう症を予防するためにも、意識して運動し、しっかりと食事を摂るようにしましょう。
 

1.冬を元気に過ごすための食生活

シニア世代が特に健康を害しやすい冬を元気に過ごすためにはどのような食生活を送れば良いのでしょうか。ここからはおすすめの冬の食生活について紹介します。

 
(1)免疫力を上げよう
感染症が流行しやすい冬は、特に免疫力を高める食生活を送りましょう。免疫力は腸内環境と密接な関係があります。腸内環境を整えるためには、納豆やぬか漬け、味噌にキムチ、ヨーグルトなどの発酵食品がおすすめです。いつもの食事にあと1品、発酵食品を加えるようにしてみてください。
具だくさんのお味噌汁や箸休めのぬか漬けなど、少しだけでも食べましょう。ヨーグルトは冷蔵庫から出してそのまま食べることはおすすめしません。食べるときはレンジで少し温めてください。
きのこ類やネギ、ニンニクなども免疫力を高める効果が期待できる食材です。噛む力が衰えてきたシニアの場合は、きのこを細かく刻んで調理しましょう。
 
(2)旬の食材を摂ろう
気温が下がる冬は、体を温める食べ物も摂るようにしましょう。
大根・人参・長ネギ・白菜・かぶ・蓮根・ごぼうなど、冬が旬の食材は体を温めてくれます。特におすすめの料理は、鍋料理です。多くの食材を一度に食べられるうえ、調理も簡単なので、シニアにぴったりです。キムチ鍋、きのこが一杯のお鍋などなら免疫力アップも期待できます。
ほうれん草やブロッコリーなども冬が旬ですが、これらの野菜にはビタミン類が豊富に含まれているので、積極的に摂っておきたい食材です。ブロッコリーなら、房を小分けにしてレンジで調理すれば、栄養を損なわずに簡単に食べられます。
 
(3)こまめな水分補給
脱水症状は暑い夏のものだと思われがちですが、シニアの場合冬の時期も脱水の危険性があります。筋肉量の低下により多くの水分が蓄えられないこと、のどの渇きを感じにくい、食事量が減少傾向であることなどにより、気づかないうちに脱水状態になってしまう場合が少なくありません。
食事の際、入浴前後、就寝前、起床後は、必ず水分、出来ればコップ1杯の白湯を飲むように心がけてください。
 
 

まとめ:バランスの良い献立、旬の食材中心の食生活で冬を元気にのりこえよう!

食事量が減ると、ついつい簡単なもので済ましてしまいがちです。しかし、そんなシニア世代だからこそ、より栄養バランスを考慮し、美味しく健康な食生活を送らなくてはなりません。
今年こそ風邪知らずの元気な冬を過ごすため、発酵食品や旬の食材を使った食生活を送ってください。
 
 

監修

監修:公認心理師、シニア産業カウンセラー、健康長寿の花*コミュニケーター  芙和せら