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朝晩の気温の変化が激しいとき、高齢者の服装の工夫

「暑い室内で冷房をつけない」「真冬に薄着で出かけようとする」こんな高齢者の方を見かける事はありませんか。年齢を重ねると体温調節機能が低下し、温度を感じる力が弱くなってきます。暑さや寒さ、急激な気温の変化にうまく適応できないため、服装による体温調節が非常に重要です。しかし、一日の気温差が大きいと、どのような服を着たら良いのか悩んでしまいますよね。

 

今回は、朝晩の気温の変化が激しいときに適した「高齢者の服装の工夫」についてご紹介します。

気温の変化に適応しづらい高齢者

人間の身体には、体温を一定に保つためのさまざまな機能が備わっています。暑いときに汗をかいたり、寒いときに身体がブルっと震えるのもその働きのひとつです。

 

しかし、年齢を重ねるにつれて体温調節機能が衰え、気温の影響を直に受けやすくなります。そのため体調を崩しやすくなり、気付かぬうちに重度の熱中症や低体温症になっていたという方も少なくありません。体温調節機能が衰え始めても健康で快適に暮らし続けるためには、天候や気温に合わせて部屋の温度や湿度を調整したり、適切な服装を選ぶことが大切です。

高齢者に必要な服装の工夫

気温の変化が激しい時期や、室内外の気温差があっても快適に過ごすためには、服装の工夫が必要です。特に、ちょっとした体調不良から入院や寝たきりに繋がりかねない高齢者にとって、気温に合わせた服装選びはますます重要になります。小物の使い方や身体の温める部位を知ることで、簡単に気温の変化に適応することができますよ。

薄手のアウターやカーディガンを活用する

薄手のアウターやカーディガンは、気温の変化に合わせて手軽に着脱ができる便利なアイテムです。日中の暖かい時間帯はコンパクトに折り畳んでバッグの中に入れておき、朝晩の冷え込む時間帯にはサッと取り出して羽織ることができます。

 

デザインやカラーのバリエーションが豊富なため、気温の変化に対応しながら、おしゃれも楽しむことができますよ。

帽子を被る

帽子には、直射日光や紫外線、強い風などから頭や顔、首周りを保護する役割があります。暑さと寒さのどちらにも対応できるため、気温の変化が激しい時期にも重宝するアイテムです。デザインや素材、カラーなどのバリエーションが豊富で、寒暖差に適応しながら快適におしゃれなスタイルを楽しめます。

ストールやアームカバーなどの小物を持ち歩く

ストールやアームカバー、レッグウォーマーなどの小物は、皮膚が薄く、太い血管が通っている「首」「手首」「足首」を保護できるアイテムです。気温の変化に敏感な「三首」をカバーすることで、効率的に体温を調節できます。

 

着脱が簡単で持ち運びしやすいだけでなく、巻き方や組み合わせ方によってさまざまな印象を楽しめるのも嬉しいポイント。冷えを防ぎながら、コーディネートのアクセントとしても活躍してくれますよ。

重ね着をする

重ね着をすると、服と服の間に暖かい空気の層が作られます。そのため、気温の変化が激しい時期は、服の枚数で調整できて便利です。ベストやシャツ、ワンピースなど、長さや形の異なるアイテムを組み合わせると、体温を調節しながら個性的なコーディネートも楽しめます。

機能性の高いインナーを選ぶ

吸汗速乾や抗菌防臭など機能性の高いインナーを選ぶことで、気温の変化が激しい時期も快適に過ごせます。特に、調温性と調湿性、抗菌性、防臭性を併せ持つウール素材のインナーは、一年中を快適に過ごせる優秀なアイテムです。高機能インナーで朝晩の冷えを防ぎ、日中の暑さや蒸れを軽減しましょう。

まとめ

体温調節が苦手になる高齢者にとって、急激な気温の変化は体調不良の原因になります。若い頃はちょっとした体調不良で済んだことも、高齢になると重症化し命に関わる場合も少なくありません。季節の移り変わりを感じて生き生きと暮らし続けるために、楽しみながら服装を工夫してみてはいかがでしょうか。