コラム
2025年10月31日
高齢者に喜ばれる花の色
敬老の日や誕生日、母の日や父の日など、高齢の方に花を贈る機会は意外と多いものです。でも、いざ花を選ぼうとすると「どんな色が喜んでもらえるかな?」と迷ってしまいませんか?「昔からこの色が好きだから」「自分がきれいだと思う色で」と選ぶ方も多いでしょう。しかし、実は年齢を重ねるにつれて、色の見え方や感じ方は少しずつ変わっていきます。今回は、そんな年齢による目の変化をふまえながら、高齢の方により美しく映る花の色選びについてお話しします。
加齢による「目の変化」とその影響

年齢とともに、目の構造や働きには少しずつ変化が現れます。特に影響が大きいのが「水晶体」と「瞳孔」の変化です。
水晶体の透明度低下・黄変
目の中のレンズにあたる「水晶体」は、歳を重ねるにつれて透明度が低くなり、徐々に黄みを帯びていきます。そのため、高齢になると視界がかすんだり、ものがやや黄色っぽく見えたり、青や紫など寒色系の色がくすんで感じられることがあります。こうした見え方の変化は、白内障の初期症状の可能性もあるので、気になるときは早めに眼科で確認すると安心です。
瞳孔径の縮小
光の量を調節する「瞳孔」は、歳を重ねるにつれて少しずつ小さくなります。そのため、暗い場所でものが見えにくくなり、似たような明るさの色や淡い色同士の区別がつきにくくなります。片目だけ瞳孔が縮んでいたり、大きさが急に変わった場合は、早めに眼科で確認すると安心です。
高齢者に喜ばれる花色と見せ方のコツ
目の変化をふまえて花を選ぶと、高齢の方にもより鮮やかで美しく感じてもらえます。
暖色系の明るい色を選ぶ
赤・オレンジ・黄色などの暖色系は、高齢者の目にも鮮やかに映り、元気や温かみを感じさせてくれます。くすみにくいはっきりした色合いを選ぶと、遠くからでもパッと目を引き、お部屋に華やかさを添えられますよ。
青や紫はアクセントとして使う
青や紫の花は加齢とともにくすんで見えやすくなるため、暖色系の花と組み合わせてアクセントとして取り入れるのがおすすめです。全体にメリハリが生まれ、花の色や形がより引き立ちます。たとえば、赤やオレンジの花の間に紫のリンドウやブルーデイジーを添えるだけで、上品で華やかな印象になりますよ。
葉や花器の色で花を引き立てる
深い緑の葉や落ち着いた色のマットな花器を選ぶと、白やクリームなどの色がより鮮やかに見えます。明るい色の花を暗めの背景に飾るなど、コントラストを意識すると、高齢の方の目にも花の輪郭や色がはっきり伝わりますよ。
大きめで輪郭がはっきりした花を選ぶ
ヒマワリやガーベラ、スプレー菊などの大きめで輪郭がはっきりした花は、遠くからでも見やすく、高齢の方の目にもしっかりと美しさが伝わります。花の鮮やかな色や華やかさを存分に楽しんでもらえますよ。
自然光に近 いやわらかい明かりで照らす
花を飾るときは、直射日光や強い照明を避けるのがおすすめです。窓から入るやさしい光や、部屋全体をふんわり照らす明かりを当てると、高齢の方も花の色や形を見やすくなります。

まとめ
年齢を重ねるにつれて、私たちの目に映る色の世界は少しずつ変わっていきます。しかし、花を通して感じられる喜びや癒しは、いつまでも変わりません。だからこそ、高齢の方に花を贈るときは、色や形、飾り方を工夫して、より美しさを感じてもらえるようにしたいものです。皆さんも、大切な人の笑顔を思い浮かべながら、”その人の目に一番きれいに映る花”を選んでみませんか?