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もう読んだ?「60代からの見た目の壁」

2023年11月に『60代からの見た目の壁』という書籍が発売されました。「同じ60代なのに40代に見られる方もいれば、80年代に見られる方もいる」そんな実年齢と見た目年齢のギャップに言及した著書で、多くの方に注目されています。今回は「60歳からの見た目の壁」について、見解を交えてご紹介します。
 

書籍の概要

「60代からの見た目の壁」は60代以降で一気に広がる見た目格差を埋め、10歳若く見えるための具体的な方法を指南する一冊です。本書では「もう歳だから…」と年齢に囚われることなくおしゃれをして出掛け、肉や野菜を食べてしっかりと栄養を摂り、新しいことを学び続けるなど人生を前向きに楽しむことの重要性を指摘しています。
 
また、見た目は寿命の長さに影響するとも提言しており、見た目の若返りはもちろん、健康的に長生きするためのヒントが随所に散りばめられています。高齢者医療に携わってきた著者ならではの視点で導き出された見解には、人生100年時代をどのように生きるのかを改めて考えさせられます。
 

高齢期こそ重要な見た目年齢


本書では見た目年齢の分岐点として、60代に着目しています。60代といえば、子どもの独立や定年退職、親の介護など、生活環境が大きく変化しやすい時期です。つまり、セカンドライフの過ごし方が、見た目年齢の若々しさに繋がる鍵と言えるのでしょう。
 

実際、セカンドライフに突入した周囲の60代以降の方々を思い浮かべてみると、実年齢よりも若く見える方には共通点があるように思います。例えば「いつまでも綺麗でいたい」と運動や美容に取り組んでいたり、「現地の美味しいものが食べたい」と旅行を楽しんでいたり、「推しに会いたい」とライブに参加していたりと、なにかしらの願いを持って積極的に行動している方が多いのです。
 

逆に特段趣味がなく、時間を持て余しながら消極的な生活をしている方は、一気に老けこむ印象があります。そのため、本書が見た目年齢の壁を打ち破る秘訣として「意欲」を挙げていることにも合点がいきました。
 

次に、「見た目が寿命の長さに影響する」ということについて考えてみましょう。これはデンマークで70歳以上の双生児を対象に行われた追跡調査によって、見た目の若い方が長生きすると明らかにされています。
そもそも肌のツヤやハリ、髪のコシ、体型、姿勢などの見た目年齢に大きく影響を与える要因には、身体の健康状態が反映されます。そのため、外見が健康のバロメーターになると言っても過言ではなく、見た目が寿命の長さに影響するのは決して大袈裟な話ではありません。
 

これらから、見た目年齢の若々しさは自己満足の範疇を越え、健康的な老後を迎える重要な要素になることがわかりました。「もう歳だからお洒落なんて…」という偏見に縛られず、高齢期こそ重要な見た目の若返りに努めることで元気に歳を重ねられます。

 

まとめ

今回は「60代からの見た目の壁」という書籍を基に、若々しさと健康には大きな相関があることに触れてみました。身だしなみに気を使ってしっかりと栄養を摂り、知性を磨き続け、新しいことや出会いを楽しむ意欲を忘れない。これこそが、見た目はもちろん、身体や脳の若返りにも繋がります。そして、超高齢社会が進む現代で見た目年齢を若返らせることは、自分自身のみならず、家族や社会全体の幸せにも繋がると考えています。