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グリーンカーテンで窓辺を涼しく - 環境にも高齢者にも優しい工夫

年々、熱中症の危険性が高まる日本の夏。クーラーはもはや必需品となりましたが、「クーラーをかけていると体調を崩しやすい」という方は多いのではないでしょうか。特にご高齢者は体温調節機能の低下によって、冷房の効いた空間で長時間過ごすと自律神経が乱れやすくなり、クーラー病(冷房病)にかかりやすくなります。

 

そんな時におすすめなのが、窓辺を涼しくしてくれる『グリーンカーテン』です。今回は、夏を快適に乗り越えたいという皆さんに、環境にも高齢者にも優しい工夫についてご紹介します。

グリーンカーテンとは?

グリーンカーテンとは、朝顔やゴーヤなど「つる性」の植物を絡ませて、カーテンのように仕立てたものです。緑のカーテンとも呼ばれ、建物の外壁や窓の外に設置することで直射日光を遮り、室内の温度を下げる効果があります。個人の住宅だけでなく、商業施設や公共施設などでも活用されており、皆さんも見かけたことがあるかもしれませんね。自然の力を活用するグリーンカーテンは、地球温暖化の防止策としても注目されています。

 

つる植物には様々な種類がありますが、夏の暑さ避けにはこんなものがお勧めです。

 

・ゴーヤ

日当たりの良い場所を好み、こまめな水やりが大切

 

・アサガオ

日当たりの良い場所を好み、こまめな水やりが大切

 

・ヘチマ

日当たりの良い場所と水はけの良さが大切

 

・つた(アイビー)

耐陰性が強く、比較的手入れが簡単

 

ご自宅の環境や好みに合わせて選んでみてください。成長の早さや手入れの手軽さも大切ですよ。

グリーンカーテンの魅力

自然の力を活用して涼をとる「グリーンカーテン」。冷房とは違った、自然ならではの、さまざまな魅力があります。

室内の温度を下げる

グリーンカーテンは、窓から入り込んでくる熱い陽射しを遮るだけでなく、植物の蒸散作用によって、葉から出た水蒸気が周りの温度を下げるのも特徴。夏の風物詩「打ち水」と同じ原理で、体感温度を下げてくれる効果は、簾やサンシェードにはない魅力です。

節電に繋がる

自然の力で室内の温度を下げるグリーンカーテンは、クーラーの使用量を減らしてくれます。節電に繋がるため、お財布に優しいのも魅力。グリーンカーテンは経済的な負担を軽減しながら、快適な暮らしをサポートしてくれますよ。

クーラー病(冷房病)を防ぐ

頭痛や肩こり、疲労感、消化不良などのさまざまな不調を引き起こす「クーラー病」。クーラーに頼り過ぎると起きやすく、自律神経のバランスが崩れて熱中症のリスクも高まります。特に、筋肉量の少ない女性や高齢者、痩せ型の方は発症しやすいため注意が必要です。自然の力で暑さを和らげるグリーンカーテンはクーラー病の予防に繋がり、健康的で快適な生活をサポートしてくれます。

家庭菜園を楽しめる

グリーンカーテンに適した植物には、朝顔やゴーヤ、きゅうりなど花や実をつけるものもあります。そのため、グリーンカーテンは植物の成長の過程を楽しみながら花を愛でたり、野菜や果物を収穫したりできるのも魅力。壁や窓際に設置するため、コンパクトなスペースで家庭菜園を楽しめます。

リラックス効果がある

森林浴やハイキングなど、自然との触れ合いで癒された経験はありませんか。これは科学的にも証明されている「生体調整効果」によるもので、グリーンカーテンにもリラックス効果があります。特に、疲労やストレスを感じやすい、溜め込みやすいという方にとって、グリーンカーテンは日常生活に取り入れられる身近な癒しになりますよ。

環境にやさしい

地球温暖化の進行緩和が期待できるグリーンカーテン。植物の光合成作用によって、大気中の二酸化炭素濃度を減少させるだけでなく、クーラーのエネルギー消費量を減らして温室効果ガスの排出を抑制します。環境に優しいグリーンカーテンは、災害などで電力の確保が難しいときも頼りになってくれますよ。

景観の美化に繋がる

建物の壁面や窓辺を覆うグリーンカーテンは、美しい景観を創り出します。そして、成長過程や季節に応じて、視覚的な変化を楽しめるのも魅力。特に、コンクリートの多いビル街や都市部など自然の少ない環境では、豊かな緑や花に触れる貴重な空間になります。

まとめ

夏の陽射しを遮り、暑さを和らげるグリーンカーテン。見た目にも涼やかで、お財布や環境にも優しいのが魅力です。さらに、自然の力を活用することで、クーラー病の予防にも繋がるため、体調を崩しやすい高齢者が夏を快適に過ごすサポートをしてくれますよ。皆さんも、心地よいグリーンカーテンで涼しい夏を過ごしてみませんか。